# ロンバルディアの朝霧を切り裂く、カ・デル・ボスコ 2017年ドサッジョ・ゼロの緊張感

> イタリア最高峰の瓶内二次発酵スパークリングを代表するカ・デル・ボスコ。そのFranciacorta Dosaggio Zero 2017は、補糖を行わない辛口の設計に、熟成由来の深みとロンバルディアの石灰質土壌を思わせる端正なミネラルを重ねた一本です。

## Metadata
- URL: https://winenes.com/reviews/-franciacorta-dosaggio-zero-2017
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- Published: 2026-09-30T09:03:18.441+00:00
- Updated: 2026-09-30T09:03:18.469007+00:00

## Wine
- Name: カ・デル・ボスコ - Franciacorta Dosaggio Zero 2017
- Producer page: https://winenes.com/producers/producer-1783360959042
- Price (JPY): 59500〜80500

## Tasting Note
- Score: 88/100

## Article

## ロンバルディアの朝霧を切り裂く、カ・デル・ボスコ 2017年ドサッジョ・ゼロの緊張感

### カ・デル・ボスコが築いたフランチャコルタの革命

カ・デル・ボスコは、ロンバルディア州ブレシア県エルブスコで1968年に始まった生産者です。創業者マウリツィオ・ザネッラは、フランス・シャンパーニュの瓶内二次発酵に学びながら、フランチャコルタ固有のTerroirを世界水準で表現することを目指しました。1972年には初期のフランチャコルタを世に送り出し、その後、地域の高品質化をけん引する象徴的なメゾンへと成長しています。

同社を特徴づけるのは、畑の細かな区画管理と、収穫果を洗浄して選果精度を高める独自の「ベリー・ウォッシング」です。衛生状態を整え、酸化的なニュアンスを抑えながら果実の純度を引き出す考え方は、華美な樽香ではなく、ブドウと土地の輪郭を磨き上げるという哲学につながっています。アートを配したセラー空間も広く知られ、技術、景観、文化を一体として発信してきた存在です。

### Franciacorta Dosaggio Zero 2017に宿る畑と醸造の精度

Franciacorta Dosaggio Zero 2017は、シャルドネを主軸に、ピノ・ビアンコとピノ・ネロを組み合わせるフランチャコルタです。ヴィンテージ・コレクション系の公表仕様では、シャルドネ65％、ピノ・ビアンコ13％、ピノ・ネロ22％という構成が基本とされています。エルブスコを中心に、アドロ、カッツァーゴ・サン・マルティーノ、コルテ・フランカ、パッシラーノ、イゼーオなど、複数の村にまたがる畑のキュヴェを緻密にブレンドします。

石灰質を含む氷河由来の土壌、モレーンの小石、粘土質の比率が異なる区画を組み合わせることで、果実味だけではない塩味と骨格を得ます。収穫後は区画ごとに醸造され、一部のベースワインには小樽が用いられます。その後、瓶内二次発酵と長い澱熟成を経てデゴルジュマンへ進みます。Dosaggio Zeroは門出のリキュールによる糖分添加を行わないスタイルであり、ブレンドの完成度、酸、澱熟成の質がそのまま問われます。高温・乾燥傾向だった2017年は、熟した果実の量感を持ちながらも、厳格な収穫判断によって鮮度を保った年と評価される傾向があります。

### グラスの中の物語

外観は淡い黄金色からやや深みのあるレモンイエロー。細く持続的な泡が静かに立ち上がり、粘性は中程度ながら、成熟した果実の密度を予感させます。第一香にはレモンの皮、グレープフルーツ、青リンゴ、白い花が現れ、時間とともに白桃、洋梨、アーモンド、焼き立てのブリオッシュ、蜜蝋のような澱熟成由来の香りが重なります。

アタックはドサージュ・ゼロらしく乾いた印象で、鋭い酸ときめ細かなムースが口中を引き締めます。中盤ではシャルドネの柑橘とピノ・ネロ由来の奥行きが広がり、ピノ・ビアンコが端正な輪郭を支えます。甘さに頼らないため、石灰質土壌を思わせるチョーキーなミネラルとほろ苦い柑橘の皮が明確です。余韻にはローストナッツ、塩漬けレモン、微かなスモークが残り、温度の上昇とともに熟成感がほどけていきます。市場価格約70,000円という水準は、流通量、リリース時期、保存状態で差が出ますが、希少な熟成リリースとして扱われる場合の目安です。

### 食卓を彩る料理

このワインには、酸と塩味を生かせる魚介、そしてバターや熟成香を受け止める繊細な肉料理が似合います。まず、**帆立貝のソテー 焦がしバターとカリフラワーのピュレ**。帆立の甘みとバターの香ばしさに、ゼロ・ドサージュの直線的な酸が鮮やかなコントラストをつくります。

**甘鯛の松笠焼き 甲殻類のソース**も好相性です。香ばしく焼いた鱗の食感、海老や蟹の濃厚な旨味に対して、細かな泡が口中を洗い流し、余韻のナッティなニュアンスがソースと呼応します。和食なら、**昆布締めにした平目の薄造り、すだちとオリーブオイル添え**がおすすめです。昆布の旨味を過度に甘くせず、ミネラル感が魚の透明感を引き立てます。さらに、熟成コンテやパルミジャーノ・レッジャーノを薄く割って添えれば、長い澱熟成によるブリオッシュ香を楽しめます。

### エルブスコとフランチャコルタDOCGが育む石灰質の輪郭

フランチャコルタDOCGは、イゼーオ湖の南側、ブレシア県西部に広がる瓶内二次発酵スパークリングの銘醸地です。カ・デル・ボスコの本拠エルブスコは、その中心部に位置し、北のヴァル・カモニカから流れ下る冷気と、イゼーオ湖がもたらす緩和作用の双方を受けます。日中は十分に温まり、夜間には気温が下がるため、ブドウは熟度と酸を両立しやすい環境です。

この地域の個性は、古代の氷河活動が残したモレーン土壌にあります。砂、小石、石灰、粘土が複雑に交じり合い、畑ごとに水はけや保水性が変わります。エルブスコのほか、丘陵地のアドロ、カッツァーゴ・サン・マルティーノ、コルテ・フランカ、パッシラーノなどの区画を活用することで、単一畑では得にくい立体感を構築できるのです。シャンパーニュとは異なる、より日差しを感じる果実味と、イタリアらしい食中酒としての緊張感こそ、フランチャコルタの魅力です。

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_本レビューは公開されている専門家評価・市場情報を AI が集約した推定値であり、執筆者による実飲に基づくものではありません。_
