# 黒い板岩の斜面に夕陽が沈む、フィンカ・ドフィ2017の深層

> スペイン、プリオラートを現代の銘醸地へと押し上げたアルバロ・パラシオス。その中核をなすフィンカ・ドフィ2017は、グラタリョップスの黒い板岩がもたらす緊張感と、ガルナッチャの壮麗な果実味を併せ持つ赤ワインです。

## Metadata
- URL: https://winenes.com/reviews/alvaro-palacios-finca-dofi-2017
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- Published: 2026-10-13T00:02:50.931+00:00
- Updated: 2026-10-13T00:02:51.007399+00:00

## Wine
- Name: Alvaro Palacios - Finca Dofi 2017
- Producer page: https://winenes.com/producers/alvaro-palacios-2
- Price (JPY): 58650〜79350

## Tasting Note
- Score: 96/100

## Article

## 黒い板岩の斜面に夕陽が沈む、フィンカ・ドフィ2017の深層

### アルバロ・パラシオスの歩み――プリオラートに新時代を刻んだ造り手

アルバロ・パラシオスは、リオハ・オリエンタルの名門ボデガ、パラシオス・レモンド家に生まれ、ボルドーのシャトー・ペトリュスでも経験を積んだ造り手です。1989年、当時は人口減少と耕作放棄が進んでいたカタルーニャ州プリオラートのグラタリョップスへ入り、同地でワイン造りを始めました。1989年の創業以来、レネ・バルビエらとともに、古樹と急斜面の畑に可能性を見いだし、プリオラートを国際的な銘醸地へ再評価させた中心人物の一人とされています。

その哲学の核は、土地の個性を濃密さだけで終わらせず、標高、斜面の向き、土壌、樹齢による違いとして表現することにあります。最高峰のレルミタを頂点に、レス・テラッセス、グラタリョップス、そしてフィンカ・ドフィまで、それぞれの区画に固有の声を与えるラインナップを築いてきました。ブドウ栽培では有機的・生態系を重視した実践を進め、収量を抑えながら健全な成熟を追求しています。

### フィンカ・ドフィが映すガルナッチャとカリニェナの稜線

フィンカ・ドフィは、グラタリョップス村にある同名単一畑を主軸とするワインです。急峻な斜面に設けられた段丘状の区画には、プリオラートを象徴するリコレリャ（llicorella）と呼ばれる黒色スレート、石英を含む痩せた土壌が広がります。根は岩盤の割れ目を深く探り、夏の厳しい乾燥下でも水分を得ます。この環境が、果実に力強いミネラル感と引き締まった骨格を与えます。

2017年はガルナッチャを約88％、カリニェナを約9％、ガルナッチャ・ブランカを約3％用いた構成で知られます。ガルナッチャが赤い果実、芳香、豊かな質感を担い、古樹由来のカリニェナが酸、タンニン、塩味を思わせる芯を添えます。ブドウは区画ごとに収穫・醸造され、発酵後はフレンチオーク樽でおよそ14カ月熟成。新樽に偏り過ぎず、木樽を果実とテロワールを整える器として扱う方針です。温暖で乾燥した2017年は収量が限られた一方、熟度と凝縮感に優れた年と評価される傾向があります。

### グラスの中の物語

グラスでは、中心部に深いガーネットから黒みを帯びたルビーを見せ、縁にはなお鮮やかな赤紫のニュアンスが残ります。粘性は高く、ゆっくりとグラスを伝う脚が、このワインの密度を静かに示します。第一香はブラックベリー、熟したチェリー、プラム、乾いたイチジク。そこに黒胡椒、甘草、ローズマリー、砕いたスレート、カカオの気配が重なります。

空気に触れるにつれ、スミレ、オレンジピール、バルサミコ、杉、焙香を帯びた樽のニュアンスが立ち上がり、香りの層はさらに複雑になります。アタックは豊潤でありながら、過度に重くはなく、鮮やかな酸が果実の輪郭を保ちます。中盤では黒系果実の厚みと、ガルナッチャらしい滑らかな質感が広がり、きめ細かなタンニンが徐々に存在感を増します。余韻には鉄分、塩味、黒鉛を思わせるミネラルが長く残ります。若いうちはデキャンタージュで表情がほどけますが、熟成による複雑さも大いに期待される一本です。

### 食卓を彩る料理

フィンカ・ドフィ2017には、肉の旨味、炭火の香ばしさ、地中海的なハーブを備えた料理がよく合います。例えば、仔羊の肩肉をローズマリー、ニンニク、オリーブオイルでマリネし、オーブンでじっくりローストした一皿は、ワインのハーブ香と豊かな果実味を引き立てます。仔羊の脂にはカリニェナ由来の酸とタンニンが寄り添い、後味を引き締めます。

牛頬肉の赤ワイン煮込みも好相性です。セップ茸やマッシュルームを加え、煮汁に黒胡椒を効かせれば、ワインが持つ土っぽさ、スパイス、カカオのニュアンスと美しく呼応します。また、鴨胸肉の炭火焼きにチェリーと赤ワインのソースを添える料理もおすすめです。果実の甘酸っぱさがガルナッチャの華やかさを受け止め、皮目の香ばしさが樽熟成由来の奥行きを引き出します。熟成したマンチェゴや羊乳のハードチーズも、食後にゆっくり合わせたい選択肢です。

### グラタリョップス村が育むプリオラートDOQの黒い土

フィンカ・ドフィの故郷グラタリョップスは、タラゴナ県内陸部、モンサン山地の南東に位置するプリオラートDOQの中心的な村です。プリオラートにはグラタリョップスのほか、パレリャーダ、ポルレラ、ピニャ・デ・モンサン、トロハ・デル・プリオラートなどの村が点在し、険しい山並みと深い谷が複雑な微気候を形づくります。

地中海からの影響を受ける一方、内陸性の気候も強く、夏は暑く乾燥し、昼夜の寒暖差が果実の酸を支えます。畑は標高や斜面の向きで表情を変え、グラタリョップス周辺では急勾配のコステル（costers）に古いガルナッチャとカリニェナが根を張ります。リコレリャは日中の熱を蓄え、夜には放出するため、凝縮した果実を育みやすい土壌です。推定市場価格は約69,000円と高位ですが、世界的な評価、希少な畑のブドウ、長い熟成能力を考えれば、プリオラートの個性を深く知るための象徴的な一本といえます。

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_本レビューは公開されている専門家評価・市場情報を AI が集約した推定値であり、執筆者による実飲に基づくものではありません。_
