# ヴェルミオ山麓の深紅、歳月の風を映して静かに伸びるナウサ・ブタリ2022の輪郭と余韻

> Naoussa Boutari 2022は、ギリシャを代表する名門ブタリがナウサPDOで手掛けるクシノマヴロ100％の赤ワインです。赤い果実、トマトやオリーヴを思わせる複雑さ、凛とした酸とタンニンが、ヴェルミオ山東斜面の個性を端正に伝えます。

## Metadata
- URL: https://winenes.com/reviews/boutari-naoussa-boutari-2022
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- Published: 2026-09-11T00:03:14.422+00:00
- Updated: 2026-09-11T00:03:14.447734+00:00

## Wine
- Name: Boutari - Naoussa Boutari 2022
- Region: マンティニア (https://winenes.com/regions/mantinia)
- Producer page: https://winenes.com/producers/boutari
- Grapes: クシノマヴロ

## Tasting Note
- Score: 88/100

## Article

## ヴェルミオ山麓の深紅、歳月の風を映して静かに伸びるナウサ・ブタリ2022の輪郭と余韻

### Boutariの歩み――ギリシャワインの近代を切り拓いた名門

Boutari（ブタリ）は、ヨアニス・ブタリが1879年にギリシャ北部マケドニア地方のナウサで創業した、同国屈指の歴史を持つ生産者です。クシノマヴロの故郷であるナウサを基盤に、産地と品種の固有性を明確に伝えるワイン造りを長く推進してきました。今日ではサントリーニ、ネメア、マンティニアなど各地にも拠点を持ち、ギリシャワインの多彩なテロワールを国内外へ発信する存在として知られます。

その原点にあるのは、ナウサのクシノマヴロです。色調、酸、タンニンがしっかりしたこの土地の伝統品種は、若いうちは厳格にも映りますが、熟成を経て複雑な香味を発展させることで評価されてきました。ブタリは、現代的な衛生管理と温度管理を採り入れながらも、品種が備える長期熟成向きの骨格を損なわないことを重視する生産者と位置付けられます。

### Naoussa Boutari 2022を形作るクシノマヴロと樽熟成

Naoussa Boutari 2022は、PDOナウサ（原産地呼称保護）に認められたクシノマヴロ100％で造られる辛口赤です。ブドウはヴェルミオ山地の東側斜面にある選抜畑から得られ、石灰質を含む粘土質土壌、山から吹き下ろす冷涼な風、昼夜の気温差が、果実に酸と輪郭を保たせます。ナウサの畑は標高や斜面の向きで表情が異なり、複数区画を組み合わせることで、果実味と構造の均衡を目指します。

醸造では、除梗した果実を主として温度管理可能なステンレスタンクで発酵させ、果皮との接触によって色素とタンニンを穏やかに抽出します。この銘柄における生産者の標準的な造りでは、続いてフレンチオーク樽で約12カ月熟成し、さらに瓶内で休ませてから出荷します。新樽の香りを前面に置くより、クシノマヴロのチェリー、乾いたハーブ、土っぽさといった個性を、樽のスパイス感で整えるスタイルです。

### グラスの中の物語

外観は、紫がかったルビーからやや深みのあるガーネットへと向かう色調で、若い2022年らしい鮮度が中心にあります。粘性は中程度からやや高め。第一香にはサワーチェリー、ラズベリー、赤スグリ、スミレが現れ、空気に触れるにつれてドライトマト、黒オリーヴ、バラの花弁、甘草、杉、ほのかなクローヴが重なります。これらのトマトやオリーヴを思わせるニュアンスは、ナウサのクシノマヴロにしばしば見いだされる特徴です。

口に含んだアタックは引き締まり、赤い果実の明るさを、伸びのある酸が支えます。中盤では熟したチェリーの果実味に、土壌を思わせるミネラル感と樽由来の穏やかなスパイスが加わります。タンニンは粒子が細かくも明瞭で、余韻には乾いたハーブ、紅茶、ほろ苦いカカオを伴います。若いうちはデキャンタージュ、または大きめのグラスで時間を与えることで、香りと質感がほどけやすくなります。

### 食卓を彩る料理

このワインの酸とタンニンには、脂質、トマト、香草を備えた肉料理がよく合います。まず、仔羊肩肉をニンニク、ローズマリー、レモンとともにオーブンでじっくり焼く一皿は、肉の香ばしさとクシノマヴロのハーブ香を自然につなげます。牛すね肉を赤ワイン、トマト、玉ねぎで長時間煮込むギリシャ風コッキニストも、ソースの甘酸っぱさがワインの酸を引き立てます。

ナス、ラム挽き肉、トマトソース、ベシャメルソースを重ねて焼くムサカは、親しみやすい好相性です。さらに、鴨胸肉のローストに黒オリーヴと赤ワインのソースを添えれば、ワインに潜むオリーヴやスパイスの印象が際立ちます。肉を使わない場合は、ポルチーニ茸とレンズ豆の煮込み、熟成したケファログラヴィエラなど、旨味と塩味を備えた料理・チーズが適します。

### イマティア県ナウサ市、ヴェルミオ山東斜面のPDOナウサ

産地はギリシャ北部、中央マケドニア地方イマティア県のナウサ市周辺です。PDOナウサはヴェルミオ山地の東から南東へ開く斜面に広がり、ナウサ、ステニマホス（Stenimachos）、ヤナコホリ（Giannakochori）、フィティア（Fytia）などの集落に連なる畑が知られます。山地に守られた内陸性の気候で、夏は日照に恵まれる一方、標高と夜間の冷え込みがクシノマヴロの酸を維持します。

斜面の高度、粘土と石灰の割合、保水性の差は、同じナウサでもワインの表情を変えます。低い区画では果実の厚みが、高所や冷涼な区画では緊張感のある酸と香りが得られやすいとされます。なお、マンティニアはペロポネソス半島アルカディア県にある別の著名な産地であり、ブタリも同地でワインを手掛けます。しかしNaoussa Boutariの原産地はマンティニアではなく、クシノマヴロの産地であるPDOナウサです。

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_本レビューは公開されている専門家評価・市場情報を AI が集約した推定値であり、執筆者による実飲に基づくものではありません。_
