# ジロンドの河霧を裂く黒曜石、シャトー・ラトゥール2017の静かな威厳

> シャトー・ラトゥール2017は、ポイヤック南端、ジロンド河に近い「ランクロ」の砂礫土壌から生まれる第一級赤ワインです。92％超のカベルネ・ソーヴィニヨンが、2017年らしい緊張感、黒系果実、鉛筆の芯を思わせる端正な輪郭を形づくります。

## Metadata
- URL: https://winenes.com/reviews/chateau-latour-chateau-latour-2017
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- Published: 2026-09-20T00:02:51.142+00:00
- Updated: 2026-09-20T00:02:51.195532+00:00

## Wine
- Name: Château Latour - Château Latour 2017
- Region: ポイヤック (https://winenes.com/regions/pauillac)
- Producer page: https://winenes.com/producers/chateau-latour
- Price (JPY): 80000〜150000
- Grapes: メルロー, カベルネ・ソーヴィニヨン

## Tasting Note
- Score: 96/100

## Article

## ジロンドの河霧を裂く黒曜石、シャトー・ラトゥール2017の静かな威厳

### Château Latourの歩み、ポイヤックにそびえる第一級の砦

シャトー・ラトゥールの名は、中世にジロンド河畔を監視した塔に由来します。現在のシャトーの前身となる邸宅が形づくられたのは17世紀で、18世紀初頭にはニコラ＝アレクサンドル・ド・セギュールの所有となりました。彼はラフィット、ラトゥール、カロンを擁し、「ブドウ畑の王子」と称された人物です。1855年のメドック格付けではPremier Cru Classé、すなわち第一級に列せられ、ラフィット、マルゴー、オー・ブリオンとともにボルドーの頂点を担ってきました。

1993年からはフランソワ・ピノー家の投資会社アルテミスが所有しています。品質を最優先し、2012年以降はプリムール販売から距離を置き、熟成が進んだ時点で蔵出しする方針を打ち出したことも象徴的です。若さの迫力だけではなく、長期熟成後の完成度まで生産者が責任を持つという哲学が、Château Latourの名声を支えています。

### Château Latour 2017を形づくるランクロの砂礫とカベルネ

グラン・ヴァンに用いられる中核は、シャトーを囲む約47ヘクタールの「L’Enclos（ランクロ）」です。ジロンド河からほど近いこの区画は、深いガロンヌ砂礫の下に粘土を含みます。日中の熱を蓄えてブドウを熟させる砂礫と、乾燥期にも水分を支える粘土の組み合わせは、カベルネ・ソーヴィニヨンに緻密なタンニンと冷涼なミネラル感を与えるTerroirとして知られます。

2017年のブレンドは、カベルネ・ソーヴィニヨン92.1％、メルロ7.8％、プティ・ヴェルド0.1％です。霜害がボルドーの一部を襲った年でしたが、河畔の立地は相対的にその影響を免れたとされます。区画、樹齢、果実の状態を厳しく選別し、温度管理されたステンレスおよびコンクリートの槽で区画ごとに発酵・醸しを実施。その後、フレンチオークの新樽を主体として約18〜20カ月熟成させるのが、グラン・ヴァンに通底する造りです。樽香で果実を覆うのではなく、ランクロ由来の骨格を時間とともに統合させます。

### グラスの中の物語

外観は、中心部に深い紫を残す濃密なガーネット。若い段階では黒曜石のような不透明感があり、グラスの内側をゆっくり伝う粘性は、凝縮感を予感させます。第一香ではカシス、ブラックベリー、熟した黒スグリに、スミレ、杉、鉛筆の芯、砕いた黒鉛が重なります。空気に触れるにつれて、葉巻の箱、湿った土、シガー、ほのかなミント、ローストしたスパイスへと表情を変えていきます。

アタックは鮮明で、2017年らしい酸の伸びが黒系果実を引き締めます。中盤にはカベルネ主体らしい直線的な芯と、きめ細かく層をなすタンニンが現れ、メルロが質感にわずかな丸みを添えます。過度に重量級ではなく、緊張感と均整を重視したクラシックなスタイルです。余韻では塩味を思わせるミネラル、黒鉛、ビターチョコレート、乾いたハーブが長く続きます。評論家の間でも2017年は2015年や2016年とは異なる、端正でフレッシュなLatourと評価される傾向があります。若いうちは長めのデキャンタージュが有効で、熟成の可能性も十分です。

### 食卓を彩る料理、緻密なタンニンへの三つの答え

第一の候補は、仔羊背肉のロースト、ローズマリーとニンニクの香りです。肉の脂とローストの香ばしさがタンニンをほどき、ワインの杉やハーブのニュアンスと自然につながります。次に、黒毛和牛の炭火焼きに赤ワインとエシャロットのソースを添える一皿が挙げられます。部位は脂が過剰でないランプやイチボが適し、炭のほろ苦さが2017年の黒鉛的な風味を引き立てます。

また、鴨胸肉のロティ、黒スグリを使ったソースも好相性です。鴨の鉄分を帯びた旨味と果実の酸味が、カベルネの輪郭を損なわずに受け止めます。熟成を経たボトルなら、牛頬肉の赤ワイン煮込み、ポルチーニ茸のリゾット、熟成コンテも選択肢になります。香りを閉じ込めない大ぶりのグラスで、16〜18度を目安に供するとよいでしょう。

### ポイヤックAOC、ジロンド河畔ランクロが刻むTerroir

Pauillac AOCはメドック地区のジロンド河左岸にあり、サンテステフとサン・ジュリアンの間に位置します。シャトー・ラトゥールはポイヤックの南端、サン・ジュリアンとの境界に近く、対岸の河口から上がる水流と河霧の影響を受ける場所にあります。この大きな水域は気温を緩和し、とりわけ春の霜に対する一定の保護要因となります。

畑のすぐ北にはChâteau Pichon Baron、南側にはサン・ジュリアンのChâteau Léoville Las Casesへ連なる優良な砂礫質台地が広がります。ラトゥールのランクロは、河に近い低標高の平坦地でありながら、水はけのよい砂礫と粘土質の下層土を備える点が重要です。カベルネを熟度へ導く熱の反射、粘土による保水、河畔の涼しさが共存し、力強さと精度を両立させます。市場価格は状態や流通経路で変動しますが、2017年はおおむね11万5,000円前後が目安です。第一級らしい長い時間軸を見据え、保管履歴を確認して選びたい一本です。

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_本レビューは公開されている専門家評価・市場情報を AI が集約した推定値であり、執筆者による実飲に基づくものではありません。_
