# 地中海の薔薇が夕映えを映す、コート・デ・ローズ2019

> コート・デ・ローズ2019は、ジェラール・ベルトランが地中海沿岸のラングドックで仕立てる辛口ロゼです。淡い花弁色の液体と、薔薇をかたどったボトル底が印象的。グルナッシュを軸に、赤い果実、柑橘、潮風を思わせる清涼感を描きます。

## Metadata
- URL: https://winenes.com/reviews/gerard-bertrand-cote-des-roses-2019
- This file: https://winenes.com/reviews/gerard-bertrand-cote-des-roses-2019/md
- Published: 2026-10-17T04:02:27.465+00:00
- Updated: 2026-10-17T04:02:27.507236+00:00

## Wine
- Name: Gérard Bertrand - Cote des Roses 2019
- Region: ラングドック・ルーション (https://winenes.com/regions/languedoc-roussillon)
- Producer page: https://winenes.com/producers/gerard-bertrand
- Price (JPY): 41650〜56350

## Tasting Note
- Score: 88/100

## Article

## 地中海の薔薇が夕映えを映す、コート・デ・ローズ2019

### Gérard Bertrandの歩み――ラングドックを世界へ語る造り手

ジェラール・ベルトランは、南フランス、ラングドックを国際的なワイン市場へ強く印象づけてきた代表的な生産者です。その歩みの核となるドメーヌ・ド・ヴィルマジューは1970年代から家族が営み、ジェラール・ベルトラン自身は1975年、父ジョルジュの急逝を機に、まだ若くして畑と醸造の仕事を引き継ぎました。ネゴシアン兼生産者としてのメゾンを1992年に創設し、コルビエール、ミネルヴォワ、リムー、ラ・クラープなど、ラングドック各地のTerroirを擁する規模へと育てています。

元ラグビー選手でもあった創業者は、土地・人・自然の調和を掲げ、現在は多くの自社畑で有機栽培やビオディナミを推進しています。量産的なイメージも根強かったラングドックに対し、区画ごとの個性、標高、土壌、海からの距離を丁寧に打ち出したことが、このメゾンの大きな功績です。コート・デ・ローズは、その哲学を親しみやすいロゼとして表現した看板銘柄の一つです。

### Cote des Rosesに託された花弁色のブレンド

Cote des Roses Rosé 2019は、AOPラングドックで造られる辛口ロゼです。中心となる品種はグルナッシュで、サンソーとシラーを組み合わせることが基本とされています。グルナッシュは熟した赤い果実と丸みを、サンソーは花のような軽やかさを、シラーは色調とほのかなスパイス感をもたらします。年やロットにより比率には幅があり得るため、詳細はバックラベルの表記も確認したいところです。

ブドウは地中海に近い畑から選ばれ、石灰質土壌と片岩質土壌が混在する区画の果実が骨格を形づくります。収穫は涼しい時間帯に行われ、圧搾後は低温で澱と接触させながら清澄化し、品種ごとに温度管理されたステンレスタンクで発酵させる手法が採られます。木樽香で覆うのではなく、果実の鮮度と淡い色合いを保つ醸造方針です。底面を薔薇の花に見立てた透明ボトルも、南仏の光とロゼの華やぎを視覚化した意匠として広く知られています。

2019年は南仏で日照に恵まれた年で、地域によっては乾燥と暑さへの対応も問われました。このワインでは、充実した果実味を備えながら、沿岸部由来の清涼感を保つスタイルが期待されます。なお、約49,000円という提示価格は通常の750mlボトルの一般的な流通価格とは大きく異なる水準であり、限定セット、業務用の複数本単位、販売情報の条件などを確認することが重要です。

### グラスの中でほどける苺と潮風の物語

外観は、淡いサーモンピンクから花弁を思わせるペールピンク。若いロゼらしく明るい光沢があり、粘性は軽快から中程度です。注ぎたての第一香では、フレッシュな苺、ラズベリー、赤スグリに、白桃やピンクグレープフルーツのニュアンスが重なります。温度がわずかに上がり空気に触れると、バラの花びら、白い花、ハーブ、ほのかなアニスの気配が現れ、石灰質土壌を思わせる乾いたミネラル感も感じられます。

アタックはなめらかで、熟した赤い果実のやさしい甘い印象を伴いますが、残糖を強く感じさせない辛口の設計です。中盤では柑橘の酸と塩味を思わせる輪郭が果実味を引き締め、サンソー由来とされる繊細なフローラルさが広がります。余韻は中程度で、レモンの皮、赤いベリー、ほのかな白胡椒を残して爽やかに結ばれます。8〜10℃ほどで供すると香りと張りの釣り合いを取りやすく、冷やし過ぎた場合は少し時間を置くことで果実の表情が開きます。

### 食卓を彩る地中海の一皿

このロゼには、魚介と野菜の旨味、柑橘、ハーブを生かした料理がよく合います。第一に挙げたいのは、地中海風の真鯛のカルパッチョです。薄切りの鯛にオリーブオイル、レモン、フェンネル、塩を合わせると、ワインのミネラル感と柑橘のニュアンスが響き合います。二皿目は、海老とズッキーニのレモン・リゾット。海老の甘味にワインの赤い果実味が寄り添い、リゾットのクリーミーさを酸が軽やかに整えます。

肉料理なら、プロヴァンス風にタイムとローズマリーを効かせた鶏もも肉のグリル、あるいは豚肩ロースのローストにトマトとオリーブのソースを添えた一皿がおすすめです。ロゼの穏やかな構造は鶏肉や豚肉の香ばしさを受け止め、ハーブの香りを自然につなぎます。さらに、ニース風サラダ、パプリカと茄子のラタトゥイユ、山羊乳チーズをのせたタルトなど、南仏らしい食材との相性も優れています。

### ナルボンヌからラ・クラープへ続くラングドックの海風

コート・デ・ローズの舞台となるAOPラングドックは、旧ラングドック＝ルシヨン地方に広がる広大な産地で、ブドウの調達域は単一村や単一畑に限定されません。そのため、この銘柄を特定のCruやClimatのワインとして扱うことはできませんが、地中海沿岸の性格を知るうえでは、オード県ナルボンヌ周辺から地中海へ張り出すラ・クラープの石灰岩丘陵が重要な参照点になります。ラ・クラープはフランス語で「石の山」を意味し、日中に蓄えた熱を夜に放つ石灰岩と、海からの風がブドウの成熟を支えます。

西にはコルビエールの石灰岩・頁岩の山地、北西にはミネルヴォワの粘土石灰質土壌が連なり、さらにピレネーに近づけばルシヨンの片岩土壌へと景観が変化します。夏は乾燥して日照が豊富で、トラモンターヌや海風が畑の湿気を払い、健全な果実を得やすい気候です。グルナッシュ、サンソー、シラーが育むコート・デ・ローズ2019には、こうしたナルボンヌ周辺を象徴する、陽光の熟度と海辺の爽やかさが映し出されています。

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_本レビューは公開されている専門家評価・市場情報を AI が集約した推定値であり、執筆者による実飲に基づくものではありません。_
