# 暁の白亜質を映す、ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2016の凛とした輝き

> ラ・グランダム 2016は、ヴーヴ・クリコの核であるピノ・ノワールを90％用いたプレステージ・シャンパーニュです。力強さだけでなく、2016年らしい酸の緊張感と白亜質のミネラルを備え、長い瓶内熟成がブリオッシュやヘーゼルナッツの奥行きをもたらします。

## Metadata
- URL: https://winenes.com/reviews/veuve-clicquot-la-grande-dame-2016
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- Published: 2026-10-23T09:02:44.103+00:00
- Updated: 2026-10-23T09:02:44.259208+00:00

## Wine
- Name: Veuve Clicquot - La Grande Dame 2016
- Region: シャンパーニュ (https://winenes.com/regions/champagne)
- Producer page: https://winenes.com/producers/veuve-clicquot
- Price (JPY): 34000〜46000

## Tasting Note
- Score: 96/100

## Article

## 暁の白亜質を映す、ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム 2016の凛とした輝き

### Veuve Clicquotの歩みと、マダムが遺した革新

Veuve Clicquot（ヴーヴ・クリコ）は、フィリップ・クリコが1772年にランスで創業したシャンパーニュ・メゾンです。「ヴーヴ」はフランス語で未亡人を意味し、1805年に夫フランソワ・クリコを亡くしたバルブ＝ニコル・ポンサルダンが事業を継承したことに由来します。当時としては異例の女性経営者であったマダム・クリコは、澱を効率的に集める動瓶台（ピュピトル）の考案・普及に関わり、透明感のあるシャンパーニュの品質を確立した人物として広く知られます。

1810年にはヴィンテージを冠したシャンパーニュを世に送り、1818年には赤ワインを加える手法でロゼを造るなど、革新の軌跡を残しました。今日の同メゾンはイエロー・ラベルで世界的な知名度を持つ一方、グラン・クリュのピノ・ノワールを重視する家としても位置づけられます。ラ・グランダムは、マダム・クリコへの敬意を託した最高峰キュヴェであり、その哲学を最も端的に示す存在です。

### La Grande Dame 2016を形づくる八つのグラン・クリュ

ラ・グランダム 2016は、ピノ・ノワール90％、シャルドネ10％で構成されます。ピノ・ノワールを主役に置くことは、ヴーヴ・クリコの「力強さとエレガンス」というスタイルを明瞭に表す選択です。核となるのは、ヴェルジー、ヴェルズネ、アンボネ、ブジー、アイのピノ・ノワールと、アヴィーズ、オジェ、ル・メニル・シュル・オジェのシャルドネを含む、歴史的な8つのグラン・クリュです。

醸造では、区画と品種ごとに収穫・醸造した基酒を選び抜き、ステンレスタンクを中心に清澄な果実味を保ちます。一部にはオーク樽を用い、木香を前面に出すためではなく、テクスチャーと複雑性を補います。アッサンブラージュ後は瓶内二次発酵を行い、少なくとも7年に及ぶ澱上熟成を経てデゴルジュマンされます。ドザージュは約6g/Lで、辛口でありながら硬質一辺倒にしない均衡が図られています。

2016年は春の多雨と病害圧、夏後半の高温・乾燥という対照的な天候を経験した年です。健全果を選別した生産者にとっては、熟度と酸の両立を得たヴィンテージと評価される傾向があります。市場では約40,000円がひとつの目安ですが、流通時期やデゴルジュマンの違いで価格は変動します。

### グラスの中の物語

外観は、淡い黄金色にごく繊細な琥珀のニュアンスが重なります。泡は非常に細かく、グラスの底から持続的に立ち上がり、時間とともにワインの密度を思わせる穏やかな粘性が見えてきます。注いだ直後の第一香には、レモンの皮、グレープフルーツ、白桃、赤リンゴ、そしてピノ・ノワール由来のラズベリーを思わせる淡い赤果実が現れます。

空気に触れるにつれて、白い花、アーモンド、ヘーゼルナッツ、焼きたてのブリオッシュ、蜂蜜、ほのかなスモークが重なります。アタックは直線的で、熟した柑橘の果実味を鋭い酸と白亜質の塩味が引き締めます。中盤では桃や洋梨のふくらみ、ナッツを伴うクリーミーな質感が広がり、90％のピノ・ノワールがもたらす骨格が味わいを支えます。余韻はレモンオイル、チョーク、焙煎香を残して長く、若々しい緊張感もなお明確です。長期熟成の可能性を備える一方、現時点でも十分に表情豊かな一本です。

### 食卓を彩る料理

ラ・グランダム 2016には、繊細な鮮味とローストの要素、さらにソースの厚みを併せ持つ料理がよく合います。まず、**帆立貝のポワレ、カリフラワーのピュレと焦がしバターのソース**は、貝の甘みと香ばしさをナッティーな熟成香につなげます。柑橘を少量添えることで、ワインの張りある酸も生きます。

二皿目には、**オマール海老のロースト、甲殻類のジュとサフラン**が好相性です。濃密な甲殻類の旨味に対しても、泡と塩味が後味を洗い流し、シャルドネの緊張感がソースを重く見せません。肉料理なら、**仔牛ロースの低温ロースト、モリーユ茸のクリームソース**がおすすめです。仔牛の淡い肉質と茸の土っぽい風味が、ピノ・ノワールの構造とブリオッシュ香に寄り添います。和食では、**甘鯛の松かさ焼き、百合根と昆布だしの餡**も、鱗の香ばしさとだしの旨味を美しく受け止めます。

### ヴェルズネからアヴィーズへ、シャンパーニュAOCの白亜質

シャンパーニュAOCはフランス北東部に位置し、冷涼な気候と白亜質土壌が酸を保つ基盤です。ラ・グランダム 2016のピノ・ノワールの中核をなすモンターニュ・ド・ランスでは、ランス南東のヴェルズネとヴェルジーが北向きから東向きの斜面に広がります。冷涼さを保ちやすいこれらの村は、緊張感、スパイス、長期熟成に向く酸をもたらす産地として評価されています。

より南のアンボネとブジーは、日当たりの良い斜面と白亜を含む土壌から、肉付きと黒系果実のニュアンスを備えたピノ・ノワールを生みます。マルヌ川沿い、グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌのアイは、力強さとしなやかさを結ぶ重要な村です。一方、コート・デ・ブランのアヴィーズ、オジェ、ル・メニル・シュル・オジェでは、純度の高い白亜質土壌がシャルドネにレモン、白花、チョークを思わせる緊張感を与えます。異なるCruの性格を重ねることで、ラ・グランダム 2016は単一畑では得にくい立体的なTerroirの表現へと仕上げられています。

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_本レビューは公開されている専門家評価・市場情報を AI が集約した推定値であり、執筆者による実飲に基づくものではありません。_
